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スー・チー in ヴィジブル・シークレット(2002年)


2004年11月19日レンタル開始、11月26日発売の新作DVD「スー・チー in ヴィジブル・シークレット 」を鑑賞。これは劇場未公開の香港映画。“「ミスター・パーフェクト 」「トラブル・セブン 」に続く、スー・チーinシリーズ第3弾”(?)…なんて発売メーカーのフルメディアが、勝手に“スー・チー in”ってタイトルを頭につけて、シリーズもののように見せかけている、一連のスー・チー主演未公開映画の一本。原題は“幽霊人間”といい、今度はホラー映画だ。

子供時代に、首なし死体を目撃した女の子が、それ以来、お化けを見れるようになってしまったという…コミックの「低俗霊DAYDREAM 」のようなお話だ。大人になった女の子は…一人の青年と出会うが、今度はその青年の周りで、お化けに憑かれた人が現れたり、色々な怪奇現象が起きはじめる。どうやら怪奇現象の原因は…首なし死体にあるようだが…。

冒頭…首なし死体の男を演じているのは、アンソニー・ウォン(インファナル・アフェアにも出てる)。彼が首ちょんぱになって、生首がゴロリ。血がドバーーーーーっと噴出し、首なし死体がむっくり起き上がるなんてビジュアルは、けっこう派手で、期待をそそられるのだが…グログロ描写は、それだけだった。地下鉄に乗ると、白塗りのお化けが出てたりするのだが、それよりもやけに、メイクの濃い…“クロウ”状態(笑)のスー・チーちゃんの方がちょっと不気味だったりする…。お化けにとり憑かれた女性が…自分の身体を取り返そうと必死に抵抗する一人芝居なんて…コメディみたいで、ちょっと笑ってしまう。

自分が今まで見てきた、香港のホラー・オカルト映画って、イマイチ怖いものがないように感じる。今回もホラー映画として捉えると全然物足りない。雰囲気としては、ジャパニーズホラーに近いようにも思えるが…どちらかというとスー・チーと青年役のイーソン・チャンとの恋愛話がメインという印象。ラストは、想像通り、お約束なオチで締めくくり。お色気シーンもあまりないし…スー・チーが好きな人はどうぞって感じか。音声仕様は、一応ドルビーデジタル5.1ch音声で収録されている。また、本DVDはオリジナルノーカットバージョンというもので…香港で劇場公開された時にカットされた部分が収録されているそうだ。


監督:アン・ホイ
出演:スー・チー イーソン・チャン サム・リー ジョー・コック アンソニー・ウォン ジェームズ・ウォン


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DVD スー・チー in ヴィジブル・シークレット




隠し剣 鬼の爪(2004年)

【鑑賞日:2004年11月3日】

ブックカバー付きで1000円という安さだったので、購入しておいた「隠し剣 鬼の爪」前売り券を利用して鑑賞して来た。

原作者と監督が一緒だからし方がないのだろうか?やっていることは「たそがれ清兵衛」とあまり変わらず。脇を固めるキャストには、相変わらず山田洋次作品の常連(倍賞千恵子 吉岡秀隆など)が勢ぞろい。しかし…さすがはベテラン監督というか、時代劇が苦手な若い人にも楽しめるように、喜劇・恋愛・チャンバラを見事なバランスで盛り込んで、エンターティメントに仕上げている(でも劇場は夫婦50割引で見にきてるおっちゃん、おばちゃんばかりだったが)。

タイトルにもなっている“隠し剣 鬼の爪”って何なんだ?と思っていたが、これが永瀬正敏演じる侍が、師匠から伝授された必殺技の名前なんですね。で、コレの正体がわかるところは、なかなか緊迫感があっていい感じ。けっこうかっこいいんだなぁ…“必殺仕事人”みたいで。中村主水と、簪の秀を足して2で割ったようなキャラだな、コイツ(笑)

「たそがれ清兵衛」に負けている点といえば、ヒロインの存在感と演技。松たか子は、宮沢りえほどオーラがなかった。特に、病人という設定なのに…あのぽっちゃりした顔つきでは、全然病人に見えないんですよ。やっぱり裕福な環境で、ノホホ~ンと育ったお嬢様…ってイメージが強い。メイクや撮影技術で誤魔化していたようだけど限界を感じる。かえって、永瀬正敏の妹役をやっていた田畑智子(この人もノホホ~ンとしたお嬢様っぽいけど、まだマシだろ)と役を交換した方が、良かったんじゃないかなって思う次第。


監督:山田洋次 原作:藤沢周平
出演:永瀬正敏 松たか子 吉岡秀隆 小澤征悦 田畑智子 高島礼子 倍賞千恵子 田中泯 緒形拳


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DVD 隠し剣 鬼の爪 通常版
勝手に映画紹介!?-隠し剣 鬼の爪



笑の大学(2004年)


【鑑賞日:2004年11月1日】

書くのが遅くなったが、今月の映画の日に鑑賞した作品…「笑の大学」。三谷喜幸の同名舞台を、映画化したもの。ストーリー自体は、既に舞台で実証済…傑作と言われるだけあって、脚本の完成度は高いです。ただし…クライマックスや、映画用に加えられた屋外のシーンはとってつけたようなわざとらしさが逆に目立つ。

三谷幸喜の脚本でなかったら、ぜったいすべっていそうな、スレスレのギャグも山ほど出てくる。本当にくだらないのだが…役所広司のセリフまわしなどにも助けられて、思わず鼻で、「フン」と笑ってしまう。決して大爆笑じゃない…くだらなさだ。

三谷脚本なので、自然と過剰な演技になっていくのはわかるし、そういう演出を心がけているのだろう。さすがに役所広司は、オーバーアクションも自然にこなし、嫌味は全く感じないのだが、対する稲垣吾郎は完全に力不足。メインキャストが二人だけなので、余計に稲垣のわざとらしい演技が鼻につく。

全くの素人考えだが…あの脚本家の役は三谷作品常連の唐沢寿明にでも、演じてもらった方が…充分に役所広司に渡り合えたはず。


監督:星護 脚本:三谷喜幸
出演:役所広司 稲垣吾郎


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DVD 笑の大学 スペシャル・エディション
勝手に映画紹介!?-笑の大学 スペシャル・エディション



 

恋人はスナイパー 劇場版(2004年)


2004年10月22日発売・レンタル開始の新作DVDソフト…「恋人はスナイパー 劇場版 」を鑑賞。TVの人気単発ドラマの劇場版らしいのだが…実はドラマ版は一切見ていない。それでも観てみる気になったのは、西村京太郎の「華麗なる誘拐 」という、かなり大昔の推理小説が原作になっている点。中学校で西村京太郎のトラベルミステリー(いわゆる十津川警部シリーズ)は卒業したのだが…ワンパターンなトラベルミステリーに頼らない、初期の西村京太郎作品は、なかなか面白い作品が揃っていたので、かなり気になった。

確か原作では毒殺事件か何かだったと思う殺人を…スナイパー(殺し屋)による狙撃事件にアレンジし…スケールの大きい犯罪に発展していく様は、ハリウッド製アクション映画みたいで、なかなか上手い。冒頭、六本木ヒルズで、狙撃犯人を走って追跡する水野美紀が、軽やかにジャンプしてダンボールを飛び越えてみたり、犯人が投げたナイフ(もちろんCG)をまわし蹴りでかわしてみたり、さりげなくだが、水野美紀のアクションセンスの良さを見せてくれるのはファンとして、なかなか嬉しいものだ。さすが元スタントマン…今までにも「千里眼」や「現実の続き 夢の終わり」で、華麗なアクションを披露している。日本の女優さんで、拳銃を構えたり、殺陣が綺麗に決まる女優さんは、そうざらにいないので…戦う綺麗なおねーさん好きには、外せない女優さんだ。

しかし…すっかり忘れていたのだが、これはウッチャンナンチャンの内村光良が主人公の映画だということ。いきなり、ウッチャンが画面に登場した途端、今までの雰囲気をぶち壊して、コメディになってしまうのだ。この人が、ジャッキー・チェンや香港映画に心酔しているのは有名な話で…昔、フジテレビのかくし芸大会でジャッキーのパロディアクションを披露していた程だ。動きの一つ一つを見ていると、その時のウッチャンを思い出してしまい…演技がオーバーで、やはり他の役者さんの中では浮いた存在になってしまう。

一番問題なのは…肝心なスナイパーシーンに緊迫感がないこと。クライマックスなんて、水野美紀のアクションと同時進行でウッチャンと犯人たちとの銃撃戦が描かれるのだが、必然性がないシーンがいっぱいで、もうメチャクチャだった。まぁ、君塚良一脚本ではこれが限界なのかもしれない。

TV版を全然見ていないので…キャラクター同士の関係が把握できない。ドラマ版からのファンにとっては、水野美紀と田辺誠一が結婚するとか、しないとか…昔の男がどうたらこうたら喋っているセリフなんかが面白いのだろうが…そういう話には一切ノレない。やたらと納豆に拘る殺し屋ウッチャンも意味不明だし、突然現れる竹中直人とかも、自分には一切理解できない。

非常に惜しい映画だ。水野美紀のファンなので、部分部分では、けっこう好きなシーンもある。無理にスケールをでかくしないで、アクションがちゃんとできる水野美紀をメインに据えた作品にすればもっと面白い作品になっただろうに。悪役の中村獅童も嫌いではないが、その仲間の一人だった、大沢樹生あたりに、もっと凄い犯人役をやってもらいたい。出番は少なかったが、水野VS大沢などは…意外としっかりアクション映画していて、一番かっこよく撮れていたシーンだと思う。


監督:六車俊治 脚本:君塚良一 原作:西村京太郎「華麗なる誘拐」
出演:内村光良 水野美紀 田辺誠一 竹中直人 いかりや長介 中村獅童 阿部寛


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DVD 恋人はスナイパー 劇場版


ハウルの動く城(2004年)

【鑑賞日:2004年11月20日】

宮崎駿監督、スタジオジブリの最新作「ハウルの動く城」が11月20日から公開になった。ミーハーな自分も、話題にのろうと早速、映画館へ。初日の23時半から始まる、レイトショーへ出かけていったのだが…真夜中に映画館でアニメを見る大人で、かなりの混雑になっていたのは言うまでもないでしょう。

自分が通ってるシネコンのレイトショーは通常21~22時頃スタートで、23~24時頃には終わるようになっている。初日ということもあって、その後にもう1回上映が追加されていたのだ。シネコン内に劇場が8つもあるのに…そのうち3つの劇場で、ハウルを時間差上映している。にも関わらず…毎回、満員に近い観客が入っていたそうだ。自分が行った23時半の上映は、満員にはなっていなかったが…300席以上ある客席の半分は埋まっていた。時間が遅いので、幸いにも子供づれのお客さんが入れないので…思ったより静かだったが、多少、いつものレイトショー客よりもマナーが悪いのは仕方がないか。


【ネタバレって程でもないですが、若干内容に触れる酷評してますので、読みたくない人は読まないでください】


さて、映画のほうだが…正直、あまり面白くない。あくまで個人的な感想なので許して欲しいけど、ジブリの信者は、既に大絶賛して、ネットの掲示板などで素晴らしいという感想を書きまくってるのをよく目にする。自分は、あんなに大絶賛できなかった。大人になってしまって、夢がなくなってしまったのかと思うが…前作の「千と千尋の神隠し」は、それなりに楽しめたくちだ。

一言で言うと、風呂敷を広げすぎたくせに、綺麗に折り畳めなかったからなんだけど…それは意地悪な宮崎駿の狙った演出なのかもしれない。ただ、純粋に物語を楽しみたい観客にとっては、かなり不親切な作品になってしまった。唐突に始まって、唐突に終る。バックボーンが上手く描けていないので、キャラクターや物語の世界観になかなか入り込めない。少女が90歳のお婆さんになってしまうという必然性…あの魔法は“何なんだ”“どうなったんだ”という解明も、映像表現だけで見せてしまい明確には語られていない。きっとこういうことなんだろうなってイメージはできるのだが、もし小さい子供に説明を求められたら、自分は正しく答えられないと思う。知らないうちに“愛”から“戦争”や“平和”という、いかにもなテーマにすりかわっていくのだが…結局それも消化できないまま、劇中の登場人物に「ハッピーエンド」なんて言わせて、強引に物語が終ってしまう。

1時間59分という上映時間なのだが…無理に編集で尺を縮めたような、そんな不自然ささえ、ストーリー全体から感じられる。これは、しっかり原作を読んで予習をしていかなければいけないのだろうか?観客に不親切な映画・アニメ(押井守とか)は嫌いじゃないが、宮崎アニメ、ジブリでそれをやっちゃいけないんじゃないかと。宮崎駿監督が、他人の原作を映画化すると、たいてい結末があっけなく、中途半端に感じるケースがある。自分は「魔女の宅急便」の時も同じように感じたのだが…。

いつも問題になることだが、メインキャストにプロの声優を起用しないのが特色のジブリ作品。案の定、キムタクもマスコミで騒がれてる程、ピッタリとは思わなかったし…それ以上に倍賞千恵子に無理がある。大昔に、劇場版の「機動戦士ガンダム」でアムロの母親役を演じたこともあったが…あの時も酷かった(後に、リニューアル版では池田昌子にバトンタッチしてたし)。どんなに頑張っても…さくらさんのイメージがまとわりついてしまう。そこへいくと…短い登場シーンながら、大塚明夫の存在感と迫力が凄かった!?さすがプロの声優さんだ。


監督:宮崎駿 
出演:倍賞千恵子 木村拓哉 美輪明宏 我修院達也 神木隆之介 伊崎充則 大泉洋 大塚明夫


【DVDソフトの購入】
DVD ハウルの動く城
勝手に映画紹介!?-ハウルの動く城

 

映画秘宝別冊 ヴァン・ヘルシング インサイダー


2004年12月22日DVD発売…9月に劇場公開した「ヴァンヘルシング 」が、約3ヶ月でのスピードリリース決定、1週間くらい前に情報が解禁になった。ユニバーサル映画配給作品は、「サンダーバード 」も同じく3ヶ月でスピードリリースされた。今後は、ますますDVD発売のスピードリリースが定着しそうで、映画ファンとして、嬉しいような、悲しいような微妙な心境ではある。これでは、ますます劇場へ足を運ぶお客さんが減ってしまうだろう。

かといって、違法コピー が横行しているので(特にヤ●オクで、罪の意識もなく売りさばいてる主婦やお子様がちょっと嫌だし、それを買うほうももっと嫌)、DVDの売上に飛躍的に伸びるとも考えられない…。これも調子にのったメーカーサイドが、どんどんソフトを発売するのが、原因の一つだと思うのだが…。

話は戻って「ヴァンヘルシング 」について。ソフトは、初回限定2枚組の“ヴァン・ヘルシング コレクターズ・エディション” 、通常版1枚組の“ヴァン・ヘルシング ”がリリースされる。ということで、劇場公開時に洋泉社から発売された「ヴァン・ヘルシング インサイダー 」をご紹介しておきます。洋泉社 といえば、悪名高い映画雑誌・映画秘宝 …この本も別冊映画秘宝というくくりで発売になっています。ライター陣もギンティ小林氏など、映画秘宝常連の方が多いので、マニアックな1冊に仕上がっています。ある意味、劇場パンフレットよりためになる本だと思います。

主要キャストや監督のインタビューはもちろん、ツッコミ&ネタバレ全開の“あまり役立たない”トリヴィア集…作品に影響を与えた古典ホラー(ユニバーサルのモンスター映画)の紹介や元ネタ映画事典。さらには、漫画家・すぎむらしんいち氏が勝手に妄想したパート2企画や…“本当に本当のパート2(TVシリーズとして続編決定)独占情報”など、けっこう濃厚な内容。映画館で見逃し、パンフを買い忘れた方、DVD買う予定の方は、ぜひこの本で予習・復讐をしておくといいのではないでしょうか?



洋泉社MOOK 別冊映画秘宝 ヴァン・ヘルシング インサイダー
洋泉社  ISBN:4-89691-849-5 2004年8月発行 定価:998円(税込み)



世界41カ国で大ヒットを飛ばした話題のノンストップアクション・モンスター巨編「ヴァン・ヘルシング」のすべたがわかるガイドブック


【CONTENTS】
 「ヴァン・ヘルシング」登場人物の謎を暴く!
  ヴァン・ヘルシング アナ王女 その仲間たち ドラキュラ伯爵
  ドラキュラの三人の花嫁 フランケンシュタインの怪物 狼男 その他の怪物たち
 ヴァン・ヘルシングの持つ驚異の秘密兵器
 ヴァン・ヘルシングと19世紀の世界 
 VAN HELSING the STORY
 「ヴァン・ヘルシング」の故郷、ユニバーサル映画のモンスターたち
 ネタバレ注意!「ヴァン・ヘルシング」トリヴィア
 VAN HELSING INTERVIEW 
  ヒュー・ジャックマン ケイト・ベッキンセール ウィル・ケンプ
  スティーヴ・ソマーズ(監督) グレッグ・キャノム(特殊メイク)
 MAKING OF VAN HELSING
 アニメで活躍するヴァン・ヘルシング「ヴァン・ヘルシング アニメーテッド」
 「ヴァン・ヘルシング」グッズ・コレクション
 「ヴァン・ヘルシング」映画元ネタ大事典
 ポップかするゴス・カルチャー~「ヴァン・ヘルシング」大ヒットの背景
 俺が考えた!これが「ヴァン・ヘルシング2」だ!
 スッパ抜き!「ヴァン・ヘルシング」TVァの衝撃内容!



個人的には「ヴァン・ヘルシング」どうだったのよ?って訊ねられると…微妙なんですけど(笑)、妙にジェームズ・ボンドチックな、ヒュー・ジャックマンの演技が気になりました。これは、ボンド候補に挙がっている彼流のPR作戦ではないのかと、邪推してしまったり(笑)DVDは、買おうかどうか、迷ってます…他にも買いたいソフトが山ほどあるし…。


【書籍の購入】
ヴァン・ヘルシングインサイダー


007 ゴールドフィンガー(1964年)

最近、Webの映画サイトを覗くと、007関連のニュースや噂話がやたらと目に付く。誰もが注目する6代目ボンド選びの動向から、監督候補や公開時期まで色々な憶測が飛び交っている。噂が多すぎて、ピアース・ブロスナンが続投か降板かだって定かではないし…どれを信じたらよいのやら。そんななか、レイモンド・ベンソンが執筆している小説版007シリーズの最新刊「ファクト・オブ・デス 」が発刊されたりもした。

 「007」シリーズ最新作、監督決定か?
 ブロスナン、「007」続投を否定。後任はコリン・ファレル?
 ソニー版「007」、05年中の公開はナシ
 「007」6代目ボンド探しが難航
 ピアース・ブロスナンがジェームズ・ボンド役を降板?
 タランティーノが「007」を監督か?
 ブロスナンが再びジェームズ・ボンドに。ボンド・ガールは?


と、いうことで、007のことを書いてみたくなった。自分が映画好きになった、一番の原因が、実は007だといっても過言ではない。その昔…まだ小学校の低学年(確か、1年か2年くらい)の頃のことだが、TV放送していたゴールドフィンガーを父親が見ていた。たまたま、一緒になってこの映画の冒頭部分を見てしまったのだが…それが007との運命的な出会いだった。敵の基地を爆破し終えた、ボンド(ショーン・コネリー)が、ウエットスーツを脱ぎ捨て、その下に着込んでいた真っ白なタキシードに早変わりするという有名なシーンを見て、凄く衝撃を受けてしまったのだ。このシーンがかっこよくて、たまらなかった。

この時は作品タイトルも知るはずがなく、途中で母親に「早く寝なさい!」なんて言われて布団に入ってしまったので、もっと衝撃的な“金粉全裸死体”と対面するのは…もう少し後の話になるのだが…夜の9時ごろになると、TVで面白いものをやっていると自覚しはじめ…TVで映画を見るようになっていったのが、ちょうどこの頃の話だ。

その後、小学校4年生くらいの頃、我が家でもはじめて、ビデオデッキを購入。TV放送された007を全てチェックするようになり、中学校に入学するとレンタルビデオにハマり、はじめてシリーズ全作品をノーカット、オリジナル音声で楽しんだりもした。高校時代にアルバイトして、LD(レーザーディスク)で全作揃えたり…もちろん今では、DVDでも全部持っている(ワーナー版とFOX版を所有している)。

ゴールドフィンガーをちゃんと最後まで見たのは、中学生の頃だったと思う。当時の最新作「消されたライセンス」の公開だか、ビデオ発売に合わせて、旧作も一気に再販、レンタルされたのだ。それで、近所のレンタルビデオ屋にも007が全作揃って(それまでは、「ロシアより愛をこめて」と新し目のが数本あるだけだった)、シリーズを順番通りに見ていったのだ。年代的なもので、TV放送される作品はロジャー・ムーアの007が多かったし、コネリーの作品は半分くらいしかちゃんと見ていなかった。ここでようやく、あのウェットスーツの作品が、「ゴールドフィンガー」だと判明したわけだ。

やっぱり、あのオープニングのアクションシーンは秀逸ですね。007のオープニング=派手なスタートというのを決定付けた作品でもあります!派手な爆発シーンがあった後に、残務整理(笑)に向かったボンド…キスをしながら相手の女性の瞳に映った、人影で、背後から襲ってくる敵を察知し、逆に返り討ちにしてしまう。真っ白なタキシード同様、何度見てもゾクゾクします。普通の映画なら、クライマックスに持っていったて充分なシーンなのに、これが、オープニング、映画の始まりだってのが凄い。

007にはクライマックスが二度あるなどとも言われてました。この「ゴールドフィンガー」以降の作品は、二度どころか、全編クライマックスだらけにエスカレートしていくのですから…。最近のアクション映画のルーツをたどっていくと、みんな007に行き当たるのではないかとさえ感じる…斬新なシーンがいっぱいあった。

映画好きになった原因は、このゴールドフィンガーであり、自分で勝手に007のランキングをつけると、必ずベスト5以内には入れている。しかし、一番好きな007シリーズは、ゴールドフィンガーではない(笑)まぁ、何が一番好きかは、また今度の時にダラダラ語りたいと思います。


監督:ガイ・ハミルトン
出演:ショーン・コネリー ゲルト・フレーベ オナー・ブラックマン シャーリー・イートン ハロルド坂田


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DVD 007 ゴールドフィンガー


眠らない街 新宿鮫(1993年)

今回は自分が大切にしているお宝LDソフトの紹介です。今のところ、DVD化もされていないですし…予定もないみたいなので、けっこう貴重なLDだなって思っています。ただ、東映さんが、最近マニアックな映画(たとえば「クライングフリーマン 」とか)やVシネマをどんどんDVD化しているので、そろそろ出てもいいころだとは思うのですが…。

大沢在昌原作の大ベストセラーの映画化!数多い、大沢作品の映像化の中でも、これは傑作です!これを観てからは原作を読むときも、鮫島=真田広之になってしまった程、インパクトの強い作品です(原作をはじめて読んだ時は、正直、松田優作みたいな刑事をイメージしてました)。原作では、過去と現在が交差したストーリー展開でしたが、原作の持ち味を残しつつ、すべて現在進行形にまとめた荒井晴彦さんの脚本もかなりレベルが高い!

NHK!舘ひろし!コレを見習ってくれ~って思っている人も多いはず(笑)真田&田中コンビでもう一度、鮫島と昌ちゃんの活躍が見たい。(無理だと思うけど「毒猿」の新宿御苑の対決をド派手に映像化して欲しい…NHKのドラマ版が情けなかったので)金城武とリー・チーガイのコンビが「不夜城」(こちらも原作は傑作だが、映画は駄作)でウソの新宿を描いていたが、この作品にはリアリティのある新宿があります!

田中美奈子が劇中熱唱する主題歌の「眠らない街」も良いんですよね~。鮫島と昌がカニを食べている後ろで、出たがりの原作、在昌先生が、お客さんの役で出演しています(もちノンクレジット)。その後、滝田洋二郎監督の「お受験」では、クラブの客(確かA)という役名つきで出演していたのは笑いました(他にも京極夏彦の「怪」とかに、宿の鮫吉親分役で出ています)。

若かりし頃の浅野忠信が、非常に重要な役どころで登場!真田広之と奥田瑛二のおホモな熱烈ラブシーン(っていうか、奥田瑛二が一方的に攻めてるだけなんですけど)とか、けっこう見所満載!たぶん、レンタルビデオショップなら、まだ置いてあるとおもうので、「ラストサムライ 」で真田広之のかっこよさを実感しなおしたファンの方などぜひ見てください!


監督:滝田洋二郎 原作:大沢在昌
出演:真田広之 奥田瑛二 田中美奈子 浅野忠信 室田日出男 松尾貴史 高杉恒


【関連作品紹介】
ビデオ 眠らない街 新宿鮫
DVD 新宿鮫 無間人形(舘ひろし主演)
DVD 新宿鮫 屍蘭(舘ひろし主演)
DVD 新宿鮫 毒猿(舘ひろし主演)
DVD 新宿鮫 氷舞(舘ひろし主演)
DVD 天使の牙 B.T.A.(大沢在昌原作)


-追記-

【DVDソフトの購入】
DVD 眠らない街 新宿鮫
勝手に映画紹介!?-眠らない街 新宿鮫

 

ウォルター少年と、夏の休日(2003年)


2004年11月17日発売・レンタル開始の新作DVDソフト…「ウォルター少年と、夏の休日」を鑑賞。一部を除いては、なかなか面白く鑑賞できた。やはり、マイケル・ケインとロバート・デュバル、ベテラン二人のジジイ兄弟役が、非常におかしく…見事なコンビネーションを見せてくれる!特にロバート・デュバルなんて、さすがキルゴア中佐って感じ(笑)…頭は禿げて、ちょっと腹は出ているが…「地獄の黙示録 」のキルゴアを彷彿とさせるクレージーなオヤジを熱演!最近のスティーブン・セガールにも負けず劣らずのアクション(いわゆる、編集による見事なアクション)まで披露して頑張っています!

マイケル・ケインはロバート・デュバルとは対照的に…クレージーさの中にも紳士然とした知的な雰囲気を出していて、ユーモアたっぷりの好々爺ぶりを発揮している。一昔前なら、ジャック・レモンとウォルター・マッソー(ともに故人)が適任だっただろう役柄だった。この二人のコンビで、色々な映画をぜひ見てみたいと思うのだが…。冒険活劇風の回想シーンを小出しにしたり、ストーリーを飽きさせないような努力もされている。

しかし、劇場予告を見ていたときから思っていたことだが…ハーレイくんの成長ぶり(役者としてではなく、外見)が著しく…あまり可愛げがないのが、かなり気になる。名子役の性というやつで…ちょっと見ない間に、本当にでかくなり、声が変わっている(もう16歳だし仕方がないだろうけど)。ハリー・ポッターの一番新しいの を見た時も、主人公の少年少女たちに同じような気持ちになったし…ちょっと前はマコーレ・カルキンやブラッド・レンフロ(この人は変わりすぎ)も同じだった。

ロード・オブ・ザ・リング 」のイライジャ・ウッドのように、稀に成長してもいい役者になる子役もいるけど…ハーレイくんは、どうなっちゃうのだろうか?「ウォルター少年と、夏の休日」を見るかぎり、可愛くもなければ、かっこよくもない。ぶりっこしてるさとう珠緒状態の過剰な演技(昔の自然な演技はどこへいっちゃったん?)に…全力疾走で走っていく姿は、トム・ハンクスの“フォレスト・ガンプ ”のようだった。2、3年前の愛らしいハーレイくんだったら、もっと泣けてくるだろうクライマックスも…かなり身長が伸びたハーレイくんが、“ママ、ママ”言ってるので、正直キモかった。

ただ、最初と最後に出てくる大人になったウォルターが、けっこうハーレイくんの雰囲気出ていて、なかなかいいキャスティングだと思った。エンディングのクレジットとか見ないで、映画をとめてしまったので、分からないのだが…あの俳優だれだろう?DVDの音声はオリジナル英語、日本語ともにドルビーデジタル 6.1chサラウンドEX で収録されている。自分はもちろん英語版での視聴だが…冒頭のじーさん二人が複葉機を操縦しているシーンで…飛行機が前から後ろへ突き抜けいく感じもよく再現されていたし、アクションシーンや環境音もなかなかよくサラウンドしてた。


監督:ティム・マッキャンリーズ
出演:マイケル・ケイン ロバート・デュバル ハーレイ・ジョエル・オスメント キラ・セジウィック


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DVD ウォルター少年と、夏の休日 コレクターズ・エディション  
勝手に映画紹介!?-ウォルター少年と、夏の休日

 

花咲ける騎士道(2003年)

2004年10月29日DVD発売&レンタル開始の新作ソフト…「花咲ける騎士道 」。過去にもジェラール・フィリップ主演などで映画化されている古典的名作を、豪華スタッフ&キャストでリメイクしたアクション大作。ロマンチックでユーモアたっぷりなセリフが次から次へと出てくるのでラブコメ的なセンスも入っている。タイトルくらいは知っていたが…昔の作品は未見です。だから比較はできませんので、あくまで2003年版の「花咲ける騎士道」を見ての感想です。

優雅で華麗なチャンバラアクションはそれなりに目を楽しませるし、フランス語を喋ってるペネロペ・クルスもものめずらしい(あまり好きじゃないんだけど…胸の谷間は気になる)。広大なロケ風景、豪華なセット、華やかな衣装で、18世紀のフランスの雰囲気はよく再現されている。しかしコメディと捉えると、ベタなフレンチコメディであまり笑えない。フランス人との感性の違いだろうけど…そんなに面白いとは思わなかった。

借りてから気づいたのだが…製作・脚本に“リュック・ベッソン”が名を連ねている。大作映画らしく…スケール感は味わえるのだが、コメディ的な要素が、小手先だけの笑いで、中身の無さが目立つ。全然笑えないなぁと思ったら、そういうことだったのかと納得。最近の「タクシー」シリーズや「ミシェルヴァイヨン」など、ベッソン関連(脚本)の作品はどれも好みじゃなかったので、題材が変わってもやっぱり自分には合わないみたいだ。

主演のヴァンサン・ペレーズをはじめ、フランス映画でよく目にするベテラン俳優さんたちがたくさん出ているので、フランス映画好きの人なら無難に楽しめるのでしょうね…。本編時間は99分…レンタルだったら充分、暇つぶしになります。実はこのソフト、ジャケットの音声表記にDTS-ESという書いてあるのに、実際はDTS音声が収録されていない。不良品かと思い、慌ててメーカーの公式サイトにアクセスしてみると、案の定、お詫び のコメントが出ていた。

【公式サイトより一部抜粋】
2004年10月29日に発売いたしましたDVD商品「花咲ける騎士道 スペシャル・エディション」(商品番号:ACBF-10234)のパッケージ及びディスクレーベル面の表記に誤りがあることが判明いたしました。

[誤表記箇所]
本来のディスク仕様は、「フランス語ドルビーデジタル・サラウンドEX5.1&日本語ドルビーデジタル・ステレオ」だが、パッケージ裏面下部及びディスクのレーベル面において、仕様にはない「DTS-ES」のロゴマークを表示している。

本商品をお買い上げのお客様は、本来のディスク仕様に見合ったジャケット及びディスクの誤表記を修正した良品(※ジャケット及びディスクから「DTS-ES」ロゴ表示を取り除いた商品です)との交換を実施させていただきます。


セル版DVDを買ったお客さんにしか謝っていないが…レンタル版も同じようなことになっているので、DTS音声を楽しみにしている方は気をつけたほうがいいでしょう。ただし、ドルビーデジタルEX音声はそこそこ良く出来ていたし、画質はかなり綺麗なので、DVDソフトとしてのクオリティは充分保たれていた。


監督:ジェラール・クラウジック
出演:ヴァンサン・ペレーズ  ペネロペ・クルス エレーヌ・ド・フジュロール ディディエ・ブルドン
 

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DVD 花咲ける騎士道 スペシャル・エディション