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恋のゆくえ ファビュラス・ベイカー・ボーイズ (1989年)


男から見ると、正直、ハリウッド系のラブストーリーなんか“ケっ”って思っちゃう作品が多いのだが…、この作品は、面白かったし、かっこよかったし…野郎が見ても素直に楽しめたラブストーリーです。「恋のゆくえ ファビュラス・ベイカー・ボーイズ 」…、ちょうど12月3日に東北新社さんから、DVDが再発売されるようだ。自分が現在持っているDVDは、過去にカルチャ・パブリッシァーズ/ビームエンタティメント(現:ハピネットピクチャーズ)から発売されていたDVDなのだが…。

画面は4:3スタンダードサイズだし、音声は2chステレオだし…はっきりいって、最近の高画質・高音質DVDに比べるとクオリティのあまりよくないDVDソフトだったのだが…東北新社さんから新たに再発売されるDVDソフトは、音声を5.1chにリニューアルし、画面もビスタサイズのスクイーズ収録になっているので…かなり羨ましい。お金に余裕があれば、買いなおししたいななんて、思ってもいるのですが…。

兄弟で活躍するジャズピアニストの二人が、新しく女性ヴォーカルを迎えて成功を手にする!弟とその女性ヴォーカルが、いい感じになってしまうのだが…。まぁ、“恋のゆくえ”って邦題が付くくらいなので…ワンパターンなラブストーリーではあるが、ストーリー的には、良い意味で期待を裏切ってくれる(この辺は個人的な感想なので)。恋愛と兄弟の絆を、しっとりとした美しいジャズの音色で包んでくれる、けっこう粋な映画である。劇中演奏される、ジャズナンバーは、有名なものが多いので…ジャズに詳しくない人でも、どこかで聴いたことのある曲ばかりだと思います。

ベイカー・ボーイズの二人、ジェフ・ブリッジスとボー・ブリッジスは、実際の兄弟なので、兄弟役が実に自然でリアリティがある。今から15年前のミシェル・ファイファーは…まだまだお肌に皺もなく、とっても綺麗です!映画の中では、タフでクールな女性シンガーを演じていて、本当に魅力的です!クリスマスシーズンに最適な一本でしょう!メーカーさんも、その辺を意識して、12月にこのソフトを出してくるのだと思います。


監督:スティーブ・クローブス
出演:ジェフ・ブリッジス ミシェル・ファイファー ボー・ブリッジス


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DVD 恋のゆくえ ファビラス・ベーカー・ボーイズ





DEAD LEAVES(2003年)


攻殻機動隊 」「イノセンス 」でお馴染み、プロダクション I.G が放つ、問題作アニメ映画、「DEAD LEAVES 」をご存知だろうか?アメコミクッチクな、独特な色使いの不思議なキャラクターたち…もしかしたら、“可愛らしい”なんて表現する人もいるかもしれない…ポップでキッチュなキャラクターたちが、実は…過激な下ネタを連発し、銃を撃ちまくり、大殺戮(笑)を繰り返す…とんでもないアニメーションなのです(PG-12指定)

顔に痣がある女PANDYと、何故か頭がTVの男RETROが…一般市民を巻き込みながら、警官隊と壮絶なカーチェイスを繰り広げているという、冒頭からかなりハイテンション。でも、あっけなく捕まって刑務所送りにされてしまうのだが…そこからがまた凄かった。脱出不可能といわれる難攻不落の月面刑務所「DEAD LEAVES」で二人を待ち受けているのは…。

上映時間は52分…でも密度はかなり濃い52分です。本当に、休む暇なく…キャラクターがばんばん動きます…。ジョン・ウー、ウォシャウスキーのような迫力のガンアクションも満載!一歩間違えば、騒音になりそうなクラブ風のミュージックが更に追い討ちをかけて、頭がクラクラします。そして、小学生レベルの、ストレートな下ネタが、バカバカしすぎて涙がちょちょ切れるくらい、大笑いしてしまう。

ある意味、タランティーノの「キル・ビル 」のアニメパート(これもププロダクション I.Gが制作)以上の衝撃です。監督は、(エヴァンゲリオンの)GAINAX に所属している人気アニメーター今石洋之。庵野秀明の実写版キューティーハニー でアニメパートやハニメーションを手がけ、それに続くOVA「Re:キューティーハニー 」の第1巻を監督した人です。テンションの高さ、テンポの速さ…作品のリズムが、「DEAD LEAVES」と「Re:キューティーハニー」の1巻に共通するものがあり…大好きな監督です。けっこう前のアニメ「彼氏彼女の事情 」で今石さんが絵コンテや脚本を担当したエピソードなんかを改めて見直すと、既に今の作風が出来上がってる感じがして面白い。

迫力のDTS音声で収録されているので…ホームシアターを楽しんでいる方は、近所迷惑もお構いなしに、ぜひスピーカーがぶっ壊れるくらいの大音量で、見て欲しい映画です。でも、あまり音を大きくしすぎると…セリフが外まで聴こえて、ちょっと恥ずかしいかも。

レンタル版には、本編とオーディオコメンタリー(監督や原作者が居酒屋で酒を飲みながら、本編以上に下ネタで大騒ぎ)しかついていないのだが…セル版DVDに付いていた特典ディスクに収録されている舞台挨拶やインタビュー映像で、あの山口勝平 (犬夜叉だ!)や、水谷優子 (こっちはBJのピノコだ!)という人気声優までが…下品な下ネタを連呼していて…かなりビックリ!?今でも現役で主役クラスをばんばんこなすのに、勝平さん…そんなことまで言っちゃっていいの?これ、DVDだよ…孫の世代まで残っちゃうかもしれないよと…聴いてるこっちが心配になっちゃうほどの危険なトークが炸裂している。


監督:今石洋之
出演:山口勝平 本田貴子 水谷優子 飛田展男 高木渉 岩田光央 梁田清之


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DVD DEAD LEAVES 通常版
DVD DEAD LEAVES 豪華版





プラネテス(2003~2004年)

2004年11月26日発売・レンタル開始…TVアニメ「プラネテス 」の第8巻をDVDで鑑賞した。前巻あたりから…話が大分シリアスになってきたのだが、今回収録の21~23話もかなり、重いテーマ・内容になっている。また、12月発売の第9巻で最終回を迎えるということで…物凄くいいところで、23話が終ってしまう。これは、あと1ヶ月我慢するのが辛く…早く続きが見たいところだ。

原作は人気コミックだが…自分は、アニメを見るまで知らなかった。ただ、サンライズの新作アニメ(SFだったのが一番の原因だけど)ってことだけで、DVDを買い始めてしまったのだが…もうDVDの1巻を見たら、ヤミツキになってしまった。とにかく面白いアニメだ。

基本的には1話完結のエピソード中心で…宇宙開発で出た、ゴミを掃除するデブリ屋とやばれる掃除屋さんのお話。宇宙では、ネジ一本漂ってるだけでもほっぽておくと、そこから大惨事に繋がる恐れがあるので、それを未然に防ぐために、日夜宇宙の掃除を続けている、いわば縁の下の力持ち的な存在なわけです。そんな人たちも、会社という組織に雇われている身分であり、どちらかというとやっかいもの扱いされている部署でもある。

物語はSFで、モビルルスーツ(ロボット)が出てこないガンダムのような世界のお話なんだけど…描いているものが、人間臭くて、ドラマとして非常に共感できる部分がある。誇をもって仕事をする現場の人間と、計算でしか物が語れないエリート社員との確執。恋愛だったり、仕事だったり、とにかく人間関係が不器用な登場人物が…成功と失敗を繰り返しながら、成長していく様。それを、時には笑い、時にはアクション、時には涙が出るほどの感動を交えて見せてくれるのだ。そのまま、現代の等身大のサラリーマンやOLに置き換えられるような、普通の人たちが、宇宙で活躍する様が、物凄く爽快です。

前半戦は、どちらかというと三枚目キャラだった主人公のハチマキ。物語がシリアスになり、彼の行動や言動に…思わず男泣きしてしまいました。会社も女も、仲間も捨て…自分の夢にかける主人公のハチマキ…メチャクチャかっこいい。先月出た7巻に収録されていた、第18話「デブリ課、最期の日」は、いつもお笑い担当(?)のオヤジキャラ二人(課長&ラビィちゃん)が、忌野清志郎の“昼間のパパは光ってる♪”って歌を思い出しちゃうくらい、かっこいい活躍を見せてくれて、ここでもちょっと目頭熱くなりました。

1話完結ではあるのだが…ところどころ、後半のエピソードに繋がっている細かい伏線も張られている。見ている時は気が付かないのだが、後で振り返ってみると、あの時の…あの話なのか、なんてことがよくある。そういう時は、あわてて前のDVDを見直したりするのだ(笑)物語が佳境に入ると、繋がりのあるエピソードも増えていくのだが…自分も最後まで見ていないので、ラストがどうなっていくか物凄く楽しみだ。

最初は、NHKのBS放送で放送された作品だが、現在はNHKの地上派放送でも放送されている。DVDもレンタルされているので…ぜひ見て欲しい作品。“萌え萌え”な作品が多い中…本当に、大人でも楽しめるアニメーション、物語も極太なアニメーション…そしてアニメファンも納得の美麗な作画が楽しめるアニメーションが「プラネテス」です。SF苦手な人でも、楽しめるし…SF好きな人は描写が物凄くリアルなので、もっと楽しめると思います。劇場アニメにも負けない力作だと思います!

そういえば、公式サイトのネットラジオ(無料配信)“ネットでプラネテス”が更新された。こちらは声優さんやスタッフが作品の暴露話を語るという…DVDについてるオーディオコメンタリーと似た企画なのだが…本家のオーディオコメンタリーが、7、8巻とお休み中(最終巻で復活!)なので…代わりに、ネットの方で我慢しましょう!





eiko[エイコ](2003年)


2004年11月25日発売の新作DVD「eiko【エイコ】 」を鑑賞した。けっこう邦画好きの人はファンが多い…麻生久美子の主演映画!まぁ、自分もその一人で、久美子ちゃんの映画は何気にDVDを買いまくっている。

キャッチセールスにはひっかかる、詐欺にはひっかかる、男には騙される、おまけに借金だらけと不幸のどん底のお人好し娘。更に勤めていた会社まで倒産!?お金も住むところもなくなった彼女が…一人のボケ老人と出会い、そのボケ老人の家に一緒に住み始める。でも、このボケ老人、何かが変?秘密がありそうだが…。こんなお人好しの彼女に幸せな日々は本当にやってくるのだろうか?

ここまでお人好しな人はいないだろなんて、思いながら映画を見ていたのだが…実際に渋谷、原宿あたりを歩いてるときに、キャッチセールスやら、宗教の勧誘やら、怪しい募金活動に捕まってる女の子(時には男も)をたくさん、見かけたのを思い出す。おまけに、オレオレ詐欺の横行や、アダルトサイトのインチキ請求事件…毛皮とか宝石を貢がされちゃう独身男性なんてワイドショーでよく取り上げられる事件のことを考えると、あながち、この映画の主人公も、嘘じゃないなぁと…妙にリアリティを感じてくる。

自分でも、騙されやすい人間だと感じながらも…、「もう余計な買い物をしないで済みますように」と、ん十万のローンを組まされ、キャッチセールスで買わされた、パワーストーン(幸せになる宝石ってやつ)に、ノホホ~んとした表情でお願いしちゃうところなんて…怖すぎて、ちょっと笑えなかったくらい。“指輪買ってる時点で、駄目だろうよ!?”こういう人、ぜったいに現実にいそうだわ。そんな彼女をカメラがパーンしながら、部屋に置かれた健康器具やら着物を映し出す。うわぁ、これこそワイドショーでよく見かける悪徳商法で売りつけられる品々の代名詞。その後、何度も映画の中で、インチキ商品を掴まされていくのは言うまでもありません。

この映画を見て、ドキっとした人は要注意。笑って見れれば、いいですよね。映画のほうは、次から次へと怪しい男がいっぱい出てきて飽きません。ただ、騙された男に復讐をするところがなんだか…このお人好しキャラからかけ離れすぎてて嫌でした。もっと可愛らしい復讐にしておけばよかったのに…意地悪になった“アメリ”のような印象だ。

麻生久美子といえば、何故か…出ている映画で、死んじゃう役(または最初から死んでる役)が多い。今回は大丈夫…騙されまくるけど、死んだりしませんから(笑)お兄さん、お父さん、おじーちゃん…全国の久美子ちゃんファンの皆さん、よろこんでください!今回は入浴シーンがありますよ!(って、デビュー間もない頃「カンゾー先生」では、ヌード披露してたけどさ)。

他にも寝顔が可愛かったり、お風呂上りに化粧水つけてるシーンとか、けっこう好きです。ゴムで留めていた髪を、下ろしながら振り返るところなんても、ちょっとグっときますね(よく明石家さんまが、こういう女性の仕種が好きだっていってるのがよくわかりました)。日常的な女性の可愛さも、よく表現されていて…ますます久美子ちゃんのファンになりました!中野裕之監督(サムライフィクション 赤影などの監督)以外にも、麻生久美子を可愛く撮れる映画監督がようやく出てきたな~。


監督:加門幾生
出演:麻生久美子 沢田研二  阿部サダヲ 玉山鉄二 袴田吉彦 宇梶剛士 南果歩 大杉漣 田口浩正


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DVD eiko[エイコ]




avec mon mari アベック モン マリ(1998年)

昨日は奇妙な三角関係に発展してしまうイギリスのラブコメディ「いつまでも二人で」という作品をここで紹介した のですが…更に凄い、奇妙で複雑な四角関係になってしまう夫婦ラブコメを紹介します。今年の東京国際映画祭でも上映され、まもなく公開が始まる「約三十の嘘 」という作品の大谷健太郎監督の、長編デビュー作「avec mon mari アベック モン マリ」です。

バリバリに仕事をこなすキャリアウーマンの妻(板谷由夏)と、いかに幸薄そうなフリーカメラマンの夫(小林宏史)…些細ないざこざが原因で夫は家を追い出されてしまう。仕方がなく、女友達(辻香織里)の所へ転がり込むのだが、今度はその女友達との浮気を疑われ更に状況が悪化する。で、その女友達の愛人(?)が実は、妻の仕事仲間ということが発覚するから…関係がもっともっとおかしくなっていく。

二組のカップル…女性陣は、二人とも行動的でエネルギッシュだが…男性陣は、逆になんだか頼りがない。見方を変えると、がさつな女と、家庭的で繊細な男ともとれるんですけど(笑)まるっきり家事ができない嫁と、炊事・洗濯・掃除…更には裁縫までこなせる旦那というような描かれ方をしている。おまけに嫉妬深くて、わがままな女。

この映画を見て思うのは、最近の男(自分も含め)って、やっぱり軟弱だよねってことか…。でも、その軟弱さの中にもいいところがあるでしょ?って強すぎる女性に分かって欲しいという、男からの願望があらわれてるのかもしれない。

夫婦の話ですが、劇中で飛び交うセリフは…結婚していないカップルにだって経験がありそうな、妙にリアリティのある内容だ。“喧嘩するほど仲が良い”“喧嘩両成敗”“終りよければ全てよし”…こんな言葉がよく似合う映画でした。ぜひカップルでご鑑賞ください…自分は野郎一人で寂しく鑑賞しましたが(笑)昔の恋愛経験を思い出すと、喧嘩の後は…映画みたいに上手くいかなかったなぁと(^^ゞ

DVDには、監督、板谷由夏、大杉漣、映画プロデューサーのオーディオコメンタリーを収録。これが、けっこう面白い。また、大谷監督が91年に8mmで撮影した短編映画「私と、他人になった彼は」(51分)という作品が同時収録されている。

そうそう…この監督の劇場2作目で「とらばいゆ 」もお薦めです!同じく、四角関係を描いてますが…今度は姉夫婦に妹カップル(恋人)の四角関係。姉妹が女流棋士という設定で、もっとエンターティメント色が強くなった、素晴らしいラブストーリーになってます!


監督:大谷健太郎
出演:小林宏史 板谷由夏 辻香緒里 大杉漣 寺島まゆみ


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DVD avec mon mari アベック モン マリ
勝手に映画紹介!?-avec mon mari 



エスパイ(1974年)

いよいよ最後のゴジラ映画「ゴジラFINALWARS 」の公開が迫っていますが…最近、レンタルDVDで特撮映画を中心に、懐かしの東宝作品を借りまくっては見ています。今までDVDでレンタルされていなかった「ゴジラ」作品や、他の東宝特撮も続々とレンタル解禁になり…近所のレンタルショップに入荷しはじめたので、片っ端から借りているのですが…。

そんな中でも、けっこうお薦めなのが「エスパイ 」です!小松左京原作のSFアクションで、簡単に言うと、“ミュータントじゃないX-メンみたいな”感じです。国際平和を守るために、いい超能力者と悪い超能力者が対決するという。加山雄三を筆頭に、藤岡弘、由美かおる、草刈正雄、睦五郎という国際秘密機構“エスパイ”のメンバーが…某国の首相暗殺を企む犯罪者を追って世界中を駆け巡ります。
悪い超能力者の親分を演じているのが、宗教団体の教祖みたいな風貌の若山富三郎先生です!見るからに悪そう。

冒頭から豪華に海外ロケを行っていたりして、スケールの大きさを実感します。“ゴルゴ13”のような要人暗殺シーンを皮切りに、“スカーフェイス”ばりに派手な銃撃戦も見ごたえを感じるし、クライマックスではお得意の特撮技術を駆使して、迫力のスペクタクルシーンも演出しています(超能力シーンはちょっと笑っちゃうけど…時代的なものを考慮しましょう)。最終決戦で敵ボスの屋敷に乗り込むと…ディズニーランド、USJのアトラクションのごとく仕掛けられた罠が、次々にエスパイのメンバーに襲い掛かります!とにかく面白さが凝縮した94分。これぞエンターティメントです。

一番の見所は、由美かおるが、催眠術か何かを掛けられて、パンツ一丁の黒人男性と下着姿でセクシーダンスを踊るシーン。とにかく、動きも表情もいやらしい。平尾昌晃の音楽が更に妖艶さを演出する。そんな水戸黄門の入浴シーンでは味わえない、生ツバごっくんなシーンですが…その後に更に衝撃的な事件が…。なんと、黒人の手が由美かおるの下着にかかり、一気にずり下ろすのです!ぷるんっと揺れる、由美かおるの綺麗なパイオツ(言葉使いが古いぞー)が丸見え!?続く、アップの口元のショット…唇と舌の動きがなんともエロティック!?思わずDVDを一時停止したくなる名シーン…しかも後に回想シーンでもう一度オッパイ、ボヨ~んのシーンは使ってましたからね(笑)作り手側も、イチオシなんでしょうね。

DVDには、小松左京先生や由美かおるのオーディオコメンタリーが付いています。相変わらず元気な小松先生は絶好調…当時の裏話をいっぱい聴けます。上で紹介した、“オッパイ”のシーンも…本人の目の前で、小松先生大絶賛しています。


監督:福田 純 特技監督:中野昭慶 原作:小松左京
出演:藤岡弘 由美かおる 草刈正雄 加山雄三 若山富三郎


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DVD エスパイ




いつまでも二人で(1999年)

連続殺人犯の女性と彼女に付きまとう女性のロードムービー「バタフライ・キス」や、戦場ジャーナリストが難民の女の子を助けようと翻弄する「ウェルカム・トゥ・サラエボ」他にも「アイ ウォント ユー」「ひかりのまち」「イン・ディス・ワールド」など…毎回、テーマが重く、暗いイメージがつきまとい、何かと衝撃的な問題作が多いイギリス人監督のマイケル・ウィンターボトムが、はじめて“ラブコメディ”というジャンルに挑戦した意欲作「いつまでも二人で 」が超お薦めです!?

結婚5年目で、子供がいない夫婦の元に…奥さんの大昔の文通相手で、初恋のフランス人がたずねて来る!幸せな結婚生活に突如現れた闖入者…彼のおかげで奇妙な三角関係へ発展していく。結婚5年目という微妙な時期に奥さんが異国の外人にときめいちゃって…旦那が嫉妬しているって感じで、基本的にはロマンンティックなラブコメなのだが…さりげなく物語に、夫婦間の不妊問題などを絡めてきたりするところが、ウィンターボトムらしくていいです。旦那を選ぶのか、初恋のフランス人を選ぶのか…飽きずに最後まで見られます。

この映画の原題は“WITH OR WITHOUT YOU”といい、U2の有名なラブバラードと同じである。もちろん、劇中にこの曲がちゃんと重要なアイテムとして使われている。古典的な使われ方なんだけど…この映画を見た後は、自分も彼女に同じことをしてみようと、ちょっと真似してみたくなったり(笑)


監督:マイケル・ウィンターボトム
出演:クリストファー・エクルストン デヴラ・カーワン イヴァン・アタル


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DVD いつまでも二人で
勝手に映画紹介!?-いつまでも二人で



くりいむレモン(2004年)


2004年11月19日レンタル開始、11月26日セル版DVD発売の新作、「くりいむレモン 」を鑑賞した。あの伝説のアダルトアニメを、実写映画化した話題作。亜美の初恋はお兄ちゃんでした…血の繋がっていない兄と妹の恋愛話を、ベッドシーン満載(露出は少なめ)で描いています。正直、元になっているエロアニメが流行っていたのは、自分がまだ小学生の頃で、よくアニメ雑誌などにも紹介されていたが、実際に見ていないです。まぁ、どういうものかは小さいながらも理解していましたが(笑)

前半の、お兄ちゃんと女子高生の妹が関係を持つまでの、“これでもかー”のわざとらしい演技と展開には大笑いさせられます。お兄ちゃん、マジで怪しいぞーって、こっちで思わずツッコミを入れたくなる。お兄ちゃんの行動を見ているだけで、妙にこっ恥ずかしい気分にもなります。関係を持ってからの怒涛の展開も大笑いさせられます。そんなアホなって…。Hなシーンは出てくるのだが、Hな気分になる前に、大笑いしてしまう。全然、勝手に想像していた禁断の愛という雰囲気が感じられない…。あっ、でも親に見つかるシーンは、ちょっとドキドキしました(爆)

元ネタのアニメって、凄くいっぱいシリーズ化されていた記憶があるのですが、これも続編を意識しているのか、終わり方はあっけなくやや中途半端だった。「飼育の部屋 」シリーズでお馴染み、小沢和義さんが、女子高生・亜美ちゃんの担任の先生役でちょこっと出てきます。亜美ちゃんの進路相談の面接なのに、何故か親の代わりにお兄ちゃんが面接に同伴するというシーン。ここが、変な雰囲気で、けっこう面白い。映画の中でこのシーンは、一番好きかもしれない。


監督:山下敦弘
出演:村石千春 水橋研二 根岸季衣 大鷹明良 勝俣幸子 三浦哲郁 山本剛史 山本浩司 小沢和義


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DVD くりいむレモン スペシャル・エディション




あさってDANCE(1991年)


「あさってDANCE」…もともとは大映さんのVシネみたいなオリジナルビデオソフトとして制作されたのだが…作品の出来がよく、後に劇場公開もされた作品。山本直樹の同名コミックが原作で、何度かアニメ化もされている。監督は「がんばっていきまっしょい 」や「解夏 」の磯村一路。

ひいじいちゃんが残した遺産4億5000万円が急に懐に飛び込んできた、劇団に出入りしている貧乏大学生の主人公…、朝、目を覚ますと、知らない女が一緒に寝ていた。やたらと馴れ馴れしくする、ミステリアスで自由奔放なこの女性に、いつしか惹かれていくのだが…というラブコメディ。

謎の女を…中嶋朋子がチャーミングに演じているのが、一番の見所。観客として見ているこちらも、最初はうっとおしく感じるこの女性が、段々と愛らしく見えてくるから、不思議です。実はこの作品で、中嶋朋子は日本映画プロフェッショナル大賞の主演女優賞なるものまで受賞している。

更に、大学生が憧れる劇団の演出家を石野真子が大人の魅力でサポート!まだ幼さい面影が残る裕木奈江が、わけあって大学生に横恋慕する女性を演じている。ベンガル、柄本明、大杉漣、菅田俊というベテラン陣は、かなりつくりこまれた、いかにもコミック的なキャラクターを上手に演じていて笑わせます。

山本直樹というと、エロ漫画で有名なので…もっとどろどろした、Hな内容かと思ったら、意外と爽やかにまとめられている。これは監督の磯村一路の手腕かもしれない。原作は未読。これまたDVDになっていません(^^ゞ最近のレンタルビデオ屋にも置いてあるかどうかも微妙…大きなショップにいけば、たぶん見つけられると思います。


監督:磯村一路 原作:山本直樹
出演:中嶋朋子 石橋保 裕木奈江 ベンガル 石野真子 中島陽典 柄本明 大杉漣 菅田俊


【中古VHSがマケプレで購入可】
VHS あさってDANCE
勝手に映画紹介!?-あさってDANCE [VHS]



タイム・リープ(1997年)


たまたま、近所のBOOKOFFの中古LDコーナーを物色していたら350円で発見したLDソフト。当時は定価で6000円もしていたソフトだ。「タイム・リープ 」…既にバンダイビジュアルからDVD化されているが、この値段ならLDでも充分だろう。LD自体は1枚なのに…ジャケットはダブルジャケットを採用しているのが、ちょっと拘りを感じるし…メーカーの公式サイトを見る限りDVDでは収録されていないと思われる、映像特典が付いている。

なんか持っていない映像ソフトを、レンタルビデオ並の安さで見つけると、つい購入してしまうのだが…今回は買ってまで見てみる気になったのは、この映画を撮った監督に興味を持ったからだ…そう、この映画の監督は、あの今関あきよしなのだ!今年の春頃だったと思うが、児童買春で逮捕された ロリコン映画監督その人である。オマケに師匠でもある、大林宣彦(この人も一歩間違えれば、似たような趣味ですよね…ファンの皆さんゴメンナサイ)が監修として、この作品に参加している。


“自分が書いた見覚えのない日記 それは明日からの手紙だった”


内容はタイムスリップもので…「時をかける少女」よりも更に複雑に、時間を行ったり来たりする少女のお話だ。同級生の男の子の力を借りて、このリープ現象から抜け出そうと必死になるのだが…女子高生レイプ殺人が起きたり、主人公の女の子が命を狙われたり、色々なトラブルが起こる。とにかく、劇中の主人公同様、必死に物語を追いかけていかないと、時間軸が何がなんだかわからなくなっていく。それが、演出的な狙いで、作品に緊迫感を出そうという魂胆なんだろうけど…。

主演は佐藤藍子。彼女の映画初主演作品だそうで…アフレコのセリフも妙にたどたどしい。田口トモロヲさんや、映画監督の藤田敏八監督(この映画の公開後に亡くなった)が学校の先生役などで登場する。当時は、あ~、可愛いアイドル映画だなぁくらいにしか思わなかったんだろうけど…監督があんなことしでかしてから見直すと、児童売春に走ってしまうのも納得できるかなぁって思えてきます。なんてったって、女子高生レイプ殺人ですからね。クライマックスで真相が分かった時の犯人の行動など…かなり監督の願望が入ってるのではないかと疑ってしまって、ちょっと怖い。

この映画だけ見ても、本当に佐藤藍子以外にはあまり執着していないのもわかる(おまけに、けっこう長めのシャワーシーンもありましたし)。LDジャケット内に書いてある監督自身のコメントで…“難しい物語や人間関係、テーマなんかちっとも映画で表現したいなんて思わない。ただ、まず輝く少女の表情が欲しい…(中略)…これは37歳(当時)の男性としては、ちとアブナイ、が好きだし、美しい風景の様に、あの夕焼けのノスタルジー気分のように少女達が好きだ”なんて発言してるし…自分のことを“少女表情コレクター”などとも表現している。

まぁ、こういう監督さんだったからこそ…佐藤藍子のベストの映像をフィルムに残すことができたんでしょうね。監督のことは忘れて…普通に見てるぶんには、映画としてはそんなに悪くないし…本当に“少女たち”が可愛く撮れてます。主題歌を、エヴァンゲリオンのシンジくんでお馴染み緒方恵美が唄っている。なんでかな~って思ったら、この作品のラジオドラマ版に、声優として参加していたらしい。その関係で…LDの映像特典で、今関あきよしと、緒方恵美の対談が収録されている。


監督:今関あきよし 監修:大林宣彦
出演:佐藤藍子 川岡大次郎 坂井真紀 藤田敏八 田口トモロヲ 余貴美子 つぐみ 水橋研二


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DVD タイム・リープ TIME LEAP